
文系大学からSEとしてIT系の企業に入社した私は、毎日飛び交うこの「サーバ」という概念がずっと理解できませんでした。もちろん、入社後にIT研修があったので講師に聞いたりググったりもしたのですが、何ともふわふわした概念でずっと分からないままでした。
今だから分かることですが、それは普段プログラムをいじったりしている人とコンピュータのことなんて何も分からない私では、コンピュータやネットワークに対する理解が全く違っていたからです。
だから人から教えて貰おうとしても、理解できている前提が全く違うので、いつまでたっても理解ができないという事態に陥っていました。
そこで文系出身で、サーバの理解に苦労した私が、誰にでも分かるように「サーバ」とはずばり何なのかを解説したいと思います。
サーバを理解することはふだん何気なく見ているブラウザの仕組みを理解することにも繋がります。理解するだけでネットに対する意識が格段に変わるのでぜひ読んでみてください!
1.サーバとは何か
サーバという言葉は英語の「server」から来ていて、直訳すると「何かを提供するモノ」です。
実際のサーバこんな感じのもので、物体自体はただのコンピュータをイメージしてもらえれば大丈夫です。

しかし、サーバがどういう物体なのかを理解したところであまり意味はありません。ただのコンピューターだからです。また実物を見たところで、どういうものかを理解できる訳でもありません(笑)
どこにあるかやどんな物体かを理解するのではなく、そもそも私たちがインターネットを見たりメールの送受信を行う時にどのようなことが行われているのかを理解するようにしましょう。
2.サーバとは会社の部署のようなもの
普段使っているwebブラウザ(Chromeやsafariなど)を会社に例えると、サーバは部署のようなもので、担当する機能によって分かれ、それぞれが担当する仕事をこなして私たちに返してくれます。
例えば、もし会社員のあなたが引っ越しをして、会社に住所の変更を申請するとします。
その場合、人事部なり総務部なり特定の部署に住所を変更した事を伝えるだけで、住所変更に伴う事務作業等はすべて行ってくれますね。これは個人がそういった専門性のある処理に対応していると非効率なため、その機能専門の部署を用意しているからですね。
サーバも同じで、一つの機械がメールの送信であったりwebとの接続だったりいろいろな対応するのは非効率なので、機能ごとに専門の機械を用意して対応しています。この専門の機械がサーバです。だから、サーバも部署と同じように、何を担当しているかによって頭に担当している機能名をつけて呼んだりします。
サーバの例
- webサーバ・・・webページの表示
- アプリケーションサーバ・・・プログラムを実行するサーバ
- メールサーバ・・・メールの送受信を担当
ちなみに、「メール送信ごときでサーバが分かれる必要あるの?」と疑問に思うかもしれませんが、メールを一つ送信するにも、サーバ側では私たちのイメージがつかないような複雑な動作が行われています。だからそれぞれの機能に特化したサーバが処理を行っています。
3.サーバはどこにあるの?
では、サーバがメールを送ったり、webページを表示できるよう送ってくれる役割をしていることが分かったところで、それはどこにあるのでしょうか?

まさにそうなんですね!
普段何気なく行っているSNSやメール送信は、必ずこの世のどこかにあるwebサーバがページを送ってくれることで、成り立っているんです。そのサーバと私たちのパソコンやスマホとの橋渡しをブラウザが行っているようなイメージをしてください。
ブラウザを見ているだけだとあたかも世界中から観覧できる空間がふわふわとネットワーク上にあるように思えますが、インスタグラムに投稿された写真もYouTubeの動画も実際はこの世のどこかの機械の中に存在していて、サーバがそのデータを送ってくれることでいつでも見れるようになっているだけなんですね。
ちなみにそのサーバ自体がどこにあるかについてですが、それはその会社によって変わってきます。
そのサービスを運営している会社の敷地内でサーバを管理していることもあれば、サーバを管理してくれる専門の会社がサーバを管理している場合もあります。
もし興味のある方は自分が使っている「サービス(yahooなど)+データセンター」と調べると、情報を公開しているところはでてくるのでぜひ検索してみてください。
ちなみに、ワードプレス等の自分のホームページを持つ場合、自分でサーバの機械を用意するか、AWSなどのクラウドなどを利用するのどちらかになりますが、ほとんどの方が今はクラウドやレンタルサーバを使ってホームページを公開しています。
クラウドというのは、サーバをインターネット上で使いたい時に使えるサービスのことで、web上で操作していくだけで、この世のどこかの機械に自分のホームページが保管される場所を作れるようなイメージです(笑)こちらの記事で少し解説しています。
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クラウド利用者はサーバをどこにおくかのエリアは決められるのですがAWSはデータセンター(サーバなどを保管する場所)を非公開にしているので、いったいどこに私のウェブサイトが保管されているかは分かりません。知っていたところで何か変わる訳でもないのですが、何となくこの世のどこかのデータセンターに私のサイトがあると考えるとロマンを感じませんか(笑)
4,まとめ
今日はネットワークの基本であるサーバとは何かについて記事にしました。
もう一度要点を振り返ってみます。
- サーバとはwebページの表示やメールの送受信など特定の機能を提供するもの。
- ブラウザの先でwebサーバがページを返してくれるおかげで、私たちはサーバ上に保管してあるwebページをブラウザ上で見れる。
何となくサーバの理解ができましたでしょうか。
理解していただければ、なぜこの機能のことを「server」と呼ぶのかが理解できたのではないかと思います。
理解が深まれば幸いです。
ありがとうございました。